二畳半生活

ぼんやりとした概念を具体化する作業途中です

『ずる 嘘とごまかしの行動経済学』読書メモ

 大型台風が過ぎ去ったら夏の暑さも落ち着いてまいりました。前回の記事で月1の更新を目指すと書きましたが、有言不実行になってしまいました。残念。

 

行動経済学の本3冊目を読んだので読書メモです。他のアリエリーさんの本とかぶる内容もあったため、気になった内容のみ抜粋しています。

 

○創造性と不正

人の特徴として創造的と聞くと、長所として捉えられる。けれど、創造的な人ほど不正を起こしやすいことが実験結果からわかったそうです。創造的な人ほど規則をやぶる言い訳をつくるのがたやすい、また自分のつくった言い訳に納得しやすい傾向があると考察しています。

なお創造性と不正の関係を調べる実験を行う際に知能の高さも関係があるか調べたところ、創造性と不正には相関関係がありますが、創造性と知能の高さには相関関係が見られなかったそうです。

 

○監視と不正

人は概ね監視されると不正が減るそうです。監視しているものは人でなくとも人のイラスト(目線が向いているものだとなお良い)でも効果があることが実験で示されました。

ただし、グループでの作業の場合、親しいメンバー間での作業、また自分の不正が相手に利益を与える不正を行いやすくなるそうです。

 

○感想

本書で取り上げられているテストやアンケートの結果から、人間は自身も含め適度に不正をする生き物と認識するべきです。特に、自分については不正の可能性を低く見積もりやすいそうです。

その上で不正に対してどう対処するか(ある程度は許容する、できる限り対策する等)を問題ごとに考えるべきなんだと思いました。